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SRFベルトで耐震補強
ピロティは新耐震でも危ない!
1981年以降に建設された建物は新耐震規準で、安全性が高いと言われています。しかし、ピロティ建物は、新耐震でも大きな被害を生じています。
「ピロティ」とは、1階の壁を少なくし、開放的な空間にする建築様式で、ル・コルビシェが提唱したものです。
ピロティが被害にあうと・・・
- 大勢の人が集まるピロティが潰れると多数の犠牲者を出し、駐車車両や在庫品も下敷きになってしまいます。
- 建物内の人々は避難経路を閉ざされます。当然救助活動も困難に。
- 建物が傾くと車椅子や寝台の避難経路は完全に絶たれてしまいます。
- ピロティ破壊でバランスを崩した建物が転倒すれば、道路を遮断し避難や救助・防災活動の大きな障害となります。
神戸市灘区および東灘区のRC系建物の被害率(中破~倒壊に至った割合)
区分 | 旧耐震設計基準 | 新耐震設計基準 | |
(1971年以前) | (1972~1981年) | (1982年以降) | |
ピロティ建物 | 40% | 35% | 10% |
一般建物 | 7% | 13% | 4% |
「阪神・淡路大震災と今後のRC構造設計」(日本建築学会)
SRFは、ピロティの補強に最も適しています。
■外観がほとんど変わりません。
ブレースや壁の増築による補強に比べ、SRF工法では補強財のわずかな厚み分しか柱が太くならないので、ピロティの良さを損ねることがありません。
■狭い場所でも施工できます。
大きな機材を必要とせず、宅配便で搬入できる材料を人力で巻き付け接着する工法なので、狭い場所でも施工を行うことができます。
■工事費は従来の耐震補強工事の約半分です。
従来の耐震補強工事に比べて使用する材料が少なく、工程も簡単で、作業時間も短いという特徴があります。さらに、周囲に障害物(サッシ、間仕切壁など)のないピロティではよりスピーディーに低価格で工事を行うことが出来ます。
■居ながら補強が出来ます。
粉塵、騒音、振動、臭気がほとんど発生しないので、ピロティ部上階の居住部分をお使いのまま補強工事を行うことができます。
■従来の炭素繊維(黒いシート)は
臭気や粉塵が発生します。設計基準により、厳しい軸力比制限を受けます(0.4以下)。薄くて硬いシートに樹脂を含浸させながら現場でFRP化させる難しい作業です。ピロティの補強には向きません。
耐震補強に力を発揮するSRFとは?
SRF(Super Reinforcement with flexibillity)
やわらかく、切れない材料を用いて、柱や壁が想定を超える地震を受けても崩壊しないように補強する工法です。新世代の補強法として、既に新幹線高架橋に正式に採用された他、各建物で300件以上、柱で3600本以上の工事実績があります。
生存空間確保補強とは
建物内のある範囲について、建物が倒壊した場合にも補強した柱の周りに少なくとも三角錐状の空間が確保できる補強方法です。
軸耐力補強とは
軸方向(柱の上下方向)の耐力(荷重に耐える能力)を補強することを言います。建物の軸耐力補強とは、柱を補強することにより、大きな地震を受けても鉛直方向に潰れないようにして、倒壊を防ぐ方法です。
建物の『包帯』SRFベルトで生存空間確保
SRF補強すると、阪神大震災など震度7の揺れを繰り返し加えても倒壊しないことが、大型震動台実験で証明されました。
偏心ピロティ振動台実験
独立行政法人防災科学技術研究所の大型振動台を用いて、同研究所と東京大学と共同で偏心ピロティ(片側に壁が偏り、一階部分に壁が少なく倒壊の危険性が高い構造)の振動実験を実施しました。大型振動台に、鉄筋コンクリート6階建の一区画を取り出した模型(40t以上)を並べて設置し、一方の一階にSRFを補強し、実際に起こった地震波を次々にかけました。鉄筋コンクリートは、3波目の神戸海洋気象台波で限界に達し、4波目のチリ地震波で倒壊しました。 SRF補強したものは、その後、JR鷹取駅の地震波、再度のチリ地震波と各種の震度7の波に耐え、計7回大地震波を加えても、安定して振動し倒壊しないことが実証されました。
SRFベルト施工、
及び偏心ピロティ振動台実験動画。
wmvファイル
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日本建築防災協会技術評価取得済み
SRF工法は、鉄筋コンクリート柱・壁の強度、靭性、および軸耐力を向上させる補強工法として、技術評価を受けています。特に、補強後にせん断柱・壁となる場合でも補強量に応じて、F=1.27までの靭性を得られることがこの度評価されました。
2008年6月6日NHKゆうどきネットワークにてSRF工法が紹介されました。
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